当院は根本的な原因となっている部分を含め全身施術を基本としております。
ギックリ腰、捻挫などの急性の強い痛みに対しては、従来の手技療法だけでなく、
その時々の症状、回復段階によって、特殊な物理療法機器を使用すことも他院と違う特徴のひとつかもしれません。
ホームページ上にアップしていますが、
新たに導入した機器もありますのでブログで少しずつ紹介できたらと思います。
今回は超音波骨折治療器、オステオトロンVについてです。
・超音波って何だっけ
「超音波」という言葉自体は聞いたことがあると思いますが、説明して!
となるとむずかしいですよね。
超音波とは、私たち人間の耳では聞くことができない高い音のことです。
人間は約20Hz(ヘルツ)~20kHz(キロヘルツ)の周波数の音を聞くことができます。
人が聞くことができない20kHz以上の高い音波を、総称して超音波と呼んでいます。
超音波は、潜水艦や魚群探知機でも使用されますし、医療用途では、腹部や胎児のエコー(超音波)検査でも使用されています。
また、動物ではイルカやコウモリなどが、超音波を利用してコミュニケーションをはかっていることも知られています。
そして、この超音波の微細な振動を利用した治療のことを「超音波療法」といいます。
超音波療法は
急性期からの使用ができるのが特徴で、
超音波の微細な振動が、細胞と細胞の間の組織液の循環を改善させて
浮腫の軽減や周辺組織の治癒力を高めるので、炎症が助長することなく、改善していきます。
・超音波治療器と超音波骨折治療器の違い
超音波治療器で使用される周波数は、主に2つ、1MHzと3MHzの2種類です。
皮膚から浅い部位(筋膜までなど約1~3㎝)には3MHzを、
深い部位(骨など約3~5㎝)には1MHzが適応となります。
超音波骨折治療器は一般的な超音波治療器より深い所までアプローチできるというのが違いです。
従来の骨折治療では、整復、固定後、骨が自然に修復されるのを待つというものですが、近年、超音波が骨の癒合を促進することが解明され、治療器として応用されるようになりました。
非常に微弱な超音波を、患部に断続的に細胞を刺激することで、骨の癒合が促進されると考えられています。それにより骨癒合期間を約40%短縮することがわかりました。
また、最近の研究報告より軟部組織損傷(靭帯、筋肉、腱、軟骨など)においても、疼痛抑制効果や組織修復を促進する効果があることが認められました。
メリットとしては、
超音波そのもののエネルギーは非常に低いので、患者様は何も感じず、痛みもなく当て続けられること、
デメリットとしては、
ピンポイントで患部を狙う必要があり、少しでもずれてしまうと、効果が出にくくなるということです。
病院や治療院ではあらゆる物理療法が取り入れられていますが、
物理療法と一言で言っても機器の種類は多く、その効果もさまざまです。
機器の特徴を知り、どんな疾患や症状にどの機器が一番効果が発揮されやすいか、
知っておくことは大切です。
急性の痛みでも慢性の症状でも、このような治療機器での対応も可能ですのご相談ください。